税収好調

公開日 : 2013年11月17日


 財務省が発表した4~9月の税収実績によると、今年度上半期の税収は約13.5兆円となり、前年比4%増のペース。今年度税収は当初予算と比べ1兆~3兆円増える見通しとなり、消費増税に伴う今年度の補正予算で新たな国債を発行せずに済む公算が大きくなった。

 税収の約3割を占める所得税収は5.5%増。企業業績回復に伴う賞与や配当収入の増加で家計の収入が増え、前年同期の伸び率(2.5%)を大幅に上回った。税収の伸びを左右する法人税収は9月末時点では3.6%増。円安で輸入物価が上がっているため、消費税や関税の伸びも大きい。景気回復と猛暑でビールなどの酒税も9月は4%増えた。

 日銀の9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、全規模、全産業の今年度の最終利益は2012年度を37.2%も上回り、リーマン・ショック前を超える見通しになっている。企業の所得金額が過去最高だった2007年度の水準となった場合、法人税収は単純計算で12兆円となり、今年度予算の8.7兆円よりも3兆円以上多い水準になる計算。

 3大メガバンクの昨年度の連結ベースでの納税額合計は6,000億円程度だったが、今年度は数千億円規模で上積みされる可能性がある。

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