ごみ捨て場に大金(29年11月17日)

公開日 : 2017年11月17日


 ごみ捨て場などから多額の現金が見つかる事例が各地で相次いでいる。警視庁によると、拾得物として届けられた現金は2016年に計約177億円に上り、近年は増加傾向が続く。高齢者が誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」などの社会環境の変化を背景に、気づかれずに廃棄される現金が増えているとみられ、今後も思わぬ大金の発見が続く可能性がある。
 
 警察白書によると、警察に届け出があった現金の拾得物は2016年に計約177億円で、バブル期の1991年(185億円)以来の高水準。持ち主に戻るのは約7割で、残る53億円が持ち主不明のまま。拾得した現金の額は、東日本大震災の津波で金庫などが流出した2011年を除くと2010年以降、上昇を続けている。
 
 背景には一人暮らしの高齢者の孤独死や「タンス預金」の増加があるようだ。東京都監察医務院によると、東京都内で2016年に孤独死した65歳以上の高齢者は3,175人。1,650人だった2004年からの12年間でほぼ倍増。
 
 遺品整理代行業者は今年、東京都中央区の高齢男性宅で2つの金庫を見つけ、「捨ててもいい」と言われたが、スタッフが念のため金庫内を確認すると、現金2億円が入っていたり、衣装入れから現金500万円が見つかったこともあるそうだ。

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