公的年金の運用最悪に

公開日 : 2009年7月9日


  公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の発表によると、2008年度の市場運用利回りはマイナス10・03%だった。運用損失は過去最悪の9兆6,670億円で、過去2年の累積赤字は15兆円強となり、市場運用を始めた01年度以降の累積利益に相当する規模に。

 

 GPIFは国民年金と厚生年金の積立金を運用しており、3月末の運用資産総額は約117兆円で、市場運用分が約92兆円を占める。資産構成は、国内債券が67%、国内株式が12%、外国債券が11%、外国株式が10%。

 

 最も成績が悪かったのは、外国株式でマイナス43・21%、国内株式もマイナス

35・5%。外国債券は対ユーロでの円高が影響し、マイナス6・75%に落ち込んだ。資産の7割弱を占める国内債券だけは、1・35%の安定収益。

 

 その結果、07年度末に7兆4,108億円あった累積黒字は、08年度末には、

5年ぶりに1兆9,908億円の累積損失になった。

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