休眠預金の払い戻し準備(29年9月3日)

公開日 : 2017年9月3日


 東京商工リサーチは銀行が休眠預金の払い戻しに備えるための「払戻損失引当金」を集計した。107行の2017年3月期決算での引当額は前期比3.4%増の951億円。休眠預金は金融機関の収入に計上されるが、払い戻し請求に備えて引当金を積む必要がある。払戻額は増加が続いており、さらなる引当金の積み増しを迫られる金融機関も増えそう。

 引当額が最も多かったのは、みずほ銀行の175億円で、三井住友銀行(136億円)、福岡銀行(47億円)と続く。

 10年以上放置された休眠預金は金融機関の収入として計上されるが、ほとんどの金融機関は、預金者からの請求があれば期間にかかわらず払い戻し請求に応じている。引当額に基準はなく、各銀行が個別に引当額を決定する。

 2016年12月に休眠預金を民間の公益活動にあてる「休眠預金活用法」が成立し、2019年にも運用が始まる。金融庁によると、休眠預金の払い戻しは2014年3月期で460億円だったが、2016年3月期は565億円と増加が続いているそうだ。

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