個人向け国債、人気低迷

公開日 : 2010年2月2日


 2009年度の個人向け国債の販売額が、前年度比4割減の約1兆3,000億円に落ち込んだようだ。2003年度に、国債の個人向け販売が始まって以来、最低となった。利率の低下が響き、個人の国債離れが進んでいる。2010年度の国債発行計画で、政府は、個人向け国債で2兆円の調達を見込んでいるようだが、計画どおりにいくだろうか。
 

 個人向け国債の販売額は、2006年度には、年7兆円を超えており、当時は、銀行の預金金利よりも金利が高く、1万円から買えることなどから販売額を伸ばしてきた。

 低迷の最大の原因は金利の落ち込みで、今年度の固定金利5年物の表面利率は4月発行分が税引き前で  0・71%、7月分が0・82%、10月分が0・6%といずれも1%にすら届かない水準。1月発行分も0・44%と発行開始以来、最低になった。個人マネーは、安全資産でも、より金利の高い社債や定期預金などに流れ、個人向け国債の人気は低迷している。
 

 財務省は、販売増を目指して、今夏に3年物の個人向け国債を投入する予定のようだ。

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