脱税摘発額、低水準

公開日 : 2013年7月7日


 国税庁によると2012年度に強制調査(査察)で摘発した脱税事件は、191件(2011年度比2件増)で、加算税を含む脱税総額は1989年度以降で最低だった2011年度(約192億円)より微増の約205億円。着手件数も190件(2011年度比5件減)と42年ぶりの低水準。

 悪質だとして検察庁に告発したのは129件で、告発率は67.5%(2011年度比5.6%増)。1件あたりの脱税額は1億3,500万円で、2011年度より100万円多く、脱税額3億円以上の告発は2011年度比1件増の11件。

 税目別の告発は、相続税が10件(2011年度比4件増)で、記録が残る1955年以降で2番目に多く、業種別では、2011年度は6件だった「出会い系サイト」などの情報提供サービスが11件に増え、「クラブ・バー」と並んで最多。

 脱税で得た資金を海外に隠していたケースは10件(2011年度比3件増)。国税庁は2012年度に海外の税務当局に対し、7件の情報提供を要請している。

 脱税総額が平成以降で最多だったのは、バブル崩壊直後の1992年度の647億円。
 
 

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