国民年金の納付率が最低に

公開日 : 2009年5月1日


 2008年度の国民年金の納付率は62%前後と過去最低だった2002年度(62.8%)を下回ったもよう。3年連続の低下で、政府が目標とする80%との乖離が広がっている。納付率は、昨年4月から12月分までで    60.9%。今後発表される1月分~3月分を加えても「過去最低の2002年度を下回る」情勢。年金への不信から意図的に支払わない人も増えたとみられる。
 

 さらに、リストラで離職者が増え、厚生年金から国民年金に切り替わるケースが増え、生活費の確保を優先し、滞納が増えているようだ。
 

 社会保険庁は、1990年代前半には80%台を維持していた納付率を回復させようと、カードやインターネットで納付できるような環境の整備のほか、強制的な徴収の枠組みづくりなどの対策にも力を入れてきたが、強制徴収による納付は2006年度の約10万件から2007年度は4万件弱に落ち込んでいる。
 

 未納者は将来年金をもらえず、生活保護など年金以外の国の負担が増える懸念もあるため、社会保険庁は 10月から収納業務の民間委託対象を増やすなど、納付率の向上を目指す。
 

 将来の年金不安がなければ、納付率は上昇するだろうし、老後の不安が解消されればその分、貯蓄にいかず、消費にいくだろう。さらに現状では、国民年金を満額もらうより、生活保護を受けたほうが金銭的にいいのでは、年金を払わない人は増えてしまう。
 こうした問題を早急に解決しないと、大変なことになる。

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