金・プラチナ売却益の申告漏れ急増

公開日 : 2011年10月30日


 価格高騰が続く金やプラチナの売却益で、所得税の申告漏れが急増している。今年6月までの1年間(2010事務年度)で、500万円以上の申告漏れが計321件(前年度比2.45倍)、計約47億円(同2.55倍)に上ることが、国税庁のまとめで分かった。
 
 金・プラチナを巡る申告漏れの総数は962件(総額約61億円)で、平均額は1件約630万円。仮葬隠蔽を伴う悪質な所得隠しは140件あり、プラチナ地金の売却益約1,100万円を申告せず、重加算税を含め約140万円の追徴課税を受けたケースもある。
 
 2001年初旬に1グラム1,000円強だった金地金の小売価格は現在同4,000円を超えている。課税漏れを防ぐため、2012年からは1回200万円超の売買があった場合、売り主などを記載した「支払調書」を税務署に提出することが取引業者に義務付けられ、チェックが厳しくなる。

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