信用保証協会の代位弁済 5年ぶり高水準

公開日 : 2008年11月4日


 信用保証協会の代位弁済額が2003年度以来の高い水準に膨らんでいる。全国52の保証協会の総額は今年4~9月で4,863億円と前年同期比で27%増え、今年度は5年ぶりに1兆円を突破する可能性も出てきた。

 代位弁済の総額は2年連続で前年実績を上回った。業種別では販売不振の不動産業が前年同期の2・3倍に増え、原油高などの影響を受けた運輸業や通信業が4~6割増しの水準になった。公共事業が減る一方、業界再編が進まない建設業も3割弱増えた。件数、金額とも全体に占める割合でほぼ3割と最も多い。

 地域別では北海道で弁済額が67%増加し、東京都や神奈川県はそれぞれ49%増え、近畿、中四国の伸びも軒並み2割を上回る。

 4~9月の新規の保証承諾額は5兆9,100億円あまりと、前年同期比で15%減った。昨年10月から、融資が焦げ付いた場合は、銀行にも一定の負担を求める責任共有制度が始まった影響があるのだろう。

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